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若手卒業生組織の会長が解説! 若手卒業生が同窓会に求めることと組織活性化の秘訣とは?

 

2022年11月9日(水)に、東京外国語大学の同窓会組織・東京外語会 外語会NEXT会長の関谷昴さま (以下、関谷氏) にご登壇いただき、「若手卒業生組織の立ち上げ〜活性化」をテーマにしたウェビナーを開催しました!

さまざまな大学の校友課職員さん、同窓会・校友会役員さんにお申し込みいただき、ウェビナー当日は約50名の方々にご参加いただきました。

ウェビナー詳細:
【若手卒業生組織の会長ご登壇】組織立ち上げ〜活性化までの秘訣を語ります!

 

「若い卒業生が同窓会活動になかなか参加してくれない…」「イベント参加率やコミュニティのアクティブ率も低い…」という悩みを多くの大学職員さん、同窓会役員さんからうかがっています。

同窓会組織を継続させていくためには、若い卒業生の参画は必須です。

今回のウェビナーにご登壇いただいた関谷氏は、東京外語会の若手卒業生による委員会「外語会NEXT」の会長を務め、外語会NEXT主催の若手向けイベントやオンラインコミュニティの運営などを行い、東京外語会全体のコミュニティ活性化に力を注いでいます。

これまでの外語会NEXTの取り組みをご紹介いただきながら、若手卒業生が同窓会組織に求めていること同窓会に若手を巻き込んでいく方法などを解説していただきました。

 

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ウェビナー当日の様子

講師の外語会NEXT会長 関谷氏

外語会NEXTの取り組み紹介

ウェビナーの前半では、外語会NEXTの主な取り組み内容や活動方針、コミュニティ運営やイベント実施などを通して、どのように東京外語会を盛り上げているのかをご紹介いただきました。

※掲載している各画像はクリックすると拡大します。

ゆるく交流や情報発信ができるコミュニティの運営であったり、参加者が10人単位の小さな交流会から100人単位の大規模イベントの開催を通して、卒業生に同窓生や同窓会活動のことを知っていただく機会を創出しています。

そして、同窓会ネットワークをさらに強固にするために、卒業生が興味のあるテーマ別に交流ができる場を用意してコミュニティへの帰属意識を高めたり、卒業生が在学生向けにキャリア企画やワークショップを開催して、社会や大学全体の未来に貢献していけるような活動を行っているとのこと。

このような東京外語会のネットワークを駆使した活動の流れを外語会NEXT中心に形成しています、と関谷氏は語ります。

 

卒業生が同窓会活動に参加する理由(モチベーション)は何か?

いざ、卒業生に同窓会活動に関わってほしい!と思っても、「若手にどうやって同窓会活動に参加するメリットを訴求するか?」「若い人は何をモチベーションにして同窓会の企画に取り組んでくれるのか?」と悩む方は多いです。

関谷氏は「『母校愛』を育むことはもちろん大事だが、それだけでは活動は続かない」と分析し、モチベーションの源泉に下記5つを挙げました。

1. 母校愛
2. 活動によるつながりの深化
3. 新たな発見・スキルの取得
4. 自己実現の場
5. 同窓組織の未来構想への共感

基本的に同窓会組織は異分野の職業の人たちの集まりなので、イベントに参加すれば登壇者などのさまざまなバックグラウンドをもつ同窓生とネットワークを築くことができるし、普段自分が働いている会社では経験できない体験やスキルを得ることもできます。これは若手にとって大きなメリットです。

また、20〜30代は貢献欲求が強く、大学や後輩に何らかの貢献をしたいと考える人も多いです。こういった体験も普段の生活や職場ではできないことです。

そして、このような同窓会活動が、同窓会組織の未来にどう通じているのか、同窓会組織がもっと活発になるとどんな未来が待っているのかを、会員に発信して共感を得ることがポイントになると思います。(関谷氏)

 

若手卒業生が同窓会に求めているもの

次のテーマの「若手同窓生が求めていること」について、関谷氏は「家族や仕事に次ぐ”サードコミュニティ”」であると語ります。

 

人は普段の生活で、家族や友人関係、仕事が充実していれば何不自由なく暮らすことができ、母校の同窓会活動に対してはあまり関心が向きません。

しかし、そのような不自由のない生活の中でも人が無意識に求めるものがある、と関谷氏は言います。

普段の生活の中では、偶然の出会いや新しい発見の機会が非常に少なくなってきます。

新しい環境で未知のものに手を出すのは不安だし、ハードルも高い。けれど、大学の同窓生なら初めて出会ったとしても、学部・学科のことを聞けたりと、ある程度安心感をもってお互いのことを知ることができます。

このように、安心感があり、かつ新しい発見と好奇心を満たすことができて、ゆるく繋がれる場(コミュニティ)が必要だと考えています。

また、適度に興味のある情報が入ってくる環境も大切ですし、普段だったら自己実現というハードルの高いことも、同窓生コミュニティの中なら安心して自分のやりたいことを試すことができるという場も同窓会組織に必要とされていることだと思います。

若手卒業生にとって、同窓会組織はこのような存在になるべきなんじゃないかなと考えています。(関谷氏)

 

若手卒業生組織を作る秘訣は「コア人材の発掘」と「接点と受け皿の用意」

次に「若手卒業生組織をどうやってつくっていくのか」をテーマに、外語会NEXTの沿革を事例にしながら解説していただきました。

若手卒業生の組織を立ち上げる際は、最初に「コア人材」の存在が必要です。

母校愛があるだけでなく、同窓会活動の企画をしていく中で、たとえ失敗したとしても卒業生のニーズを考えながらどんどん試して行動に移せるような人材。
なおかつ、人と人との繋がりにメリットを感じ、同窓会組織の価値を理解してくれるような人材を発掘することが重要になります。

 

さらに、若手卒業生の組織化へのファーストステップとして「若手卒業生との接点づくり」と「その後の受け皿」をつくることが重要、と関谷氏は語ります。

卒業してしまうと、若手卒業生は大学との接点が少なくなってしまいます。そのため、まずは若手卒業生が参加しやすいイベントなどを開催してみて、接点づくりとなる企画をやってみましょう。

その後、1回の開催で終わらせるのではなく、イベントや企画に参加してくれた卒業生が繋がれる場を用意します。

ゆるく繋がって情報交換ができるコミュニティをつくり、卒業生が課題に思っていることややりたい企画が生まれたら次の取り組みを実施していく、という流れをつくることがポイントです。(関谷氏)

若手卒業生との接点づくりを目的とした企画を実施 → 参加者が繋がれるコミュニティをつくる → 卒業生から「こういうことをやってみたい」など意見を聞いてみる → 次の企画を実施 → 参加者をコミュニティに招待する → 次の企画を実施……。

このように一連の流れを繰り返していくことで、若手卒業生組織はどんどん大きくなり、若手卒業生のニーズや組織の方向性を定めながらどんどん発展させていくことができるのですね。

 

若手卒業生は同窓会を十分に必要としている

最後に、関谷氏から同窓会の未来についてお話しいただきました。

大学の校友課職員や、同窓会の理事や役員を務める方から「若い人は同窓会を必要としていないのではないか」という悩みも多くうかがいます。
ですが関谷氏は、今までのお話を踏まえ「むしろ十分に必要としている」と語りました。

卒業生は大学の大切な資産です。

ですが、年1回のホームカミングデー開催や会報誌の郵送だけでは同窓会に加入するメリットも薄く、接点も少なすぎます。
これらの取り組みだけでは、今までと変わらず卒業生は同窓会に魅力を感じてくれません。

若手卒業生の組織化のファーストステップにおいて、コア人材の発掘と接点づくり、卒業生がゆるく繋がれる受け皿をしっかりと用意し、イベントや各施策に若手卒業生をどんどん巻き込んでいくことで、同窓生ネットワークや新たなスキルの獲得、後輩や社会への貢献・自己実現ができるなどの同窓会活動に参加するモチベーションが生まれます。

このように、母校や自分が所属する同窓会に対してエンゲージメントが高いコアメンバーが集まって社会でも活躍すれば、大学の価値向上にも繋がっていくんじゃないかなと思います。

そのためにも、同窓生同士がゆるい連帯感をもち、同窓生ネットワークを通してより豊かな人生を送ることができる仕組みが必要だと思っています。(関谷氏)

 

参加者からの質疑応答

関谷氏の講演後は質疑応答を行いました。

若手卒業生を対象にしたイベント企画のアドバイスや、外語会NEXTと在学生・卒業生との関わり方、普段の活動の様子など、当日に参加者からいただいた質問と関谷氏の回答を一部ご紹介させていただきます!(順不同)

Q. 外語会NEXTのように若年層中心の卒業生コミュニティを新規で創ろうと思っていますが、どこから注力をすればいいのか…。まずは具体的にどこから手を付けていくべきでしょうか? イベントへの参加率が低い状態ですが、イベント (接点) の数を増やしていくことがいいのでしょうか?(総合学院テクノスカレッジ)

A. イベントの数を増やすというよりは、卒業生と在学生が気軽に参加できる企画をやってみるとよいと思います。外語会NEXTが実施している「もしあの」という企画のように、卒業生が在学生に自身の経験を伝えられるようなイベントだと開催しやすいんじゃないかなと。
そのイベントで集まった卒業生から巻き込んでコミュニティづくりを始めていくとよいと思います。

Q. イベント等以外で、外語会NEXTが現役の学生を支援する取り組みはありますか?(福島大学)

A. イベント後に学生から「あの登壇者と繋がりたいです」とお願いされて連絡先を交換して繋げたり、学生が留学に行く際に各支部の同窓生を紹介したりなど、在学生と卒業生の橋渡し役になることが多いです。
「同窓会にお願いするのは少しハードルが高いけど、外語会NEXTなら相談しやすい」という学生も多いみたいで、同窓会組織として身近な存在となっているようです。

Q. SNSなどの情報ツールの活用方法に何か工夫があればお聞きしたいです。また、同窓会活動をするにあたって参考になった分野や業界があれば教えていただきたいです。(早稲田大学校友会)

A. 外語会NEXTでは現在、主にFacebookグループを中心にしながら、各種SNSも並行して動かしている状況になります。しかし、まだまだ「外語会NEXTとは何か」が伝わっていないので、今後はより外語会NEXTのことを体系的に知っていただけるようにnoteやホームページなどのメディアも形成していく必要があると思っています。
同窓会活動を推進するうえで参考にした分野・業界については、私自身がまちづくりやコミュニティ形成関係の界隈にいるので、その例をそのまま活用することが多いです。まちも同窓会の活性化も、仕組みとしては同じことをやっているので、そのあたりを参考にしてみるのもよいかもしれません。

Q. 既存にないことを進めていると思われますが、費用の使い方とそれを実施するための内部説明で苦労したことがあれば教えてください。(一般社団法人学士会)

A. 世代間ギャップもある中でなかなか伝わらないこともたしかにありますが、一つ一つ実行に移していく中で理解をいただき、次の施策に繋げています。
その点は、私の前の代の皆さんが実績を積み上げていてくださったことも大きいと思っています。

Q. メンバー間の日常的な交流の状況やツールなど、若手と呼ばれる層がどのような「絆」を形成しているのかに興味があります。(東北大学校友会)

A.「外語会NEXT」委員会のメンバー間のやりとりはSlack上で行い、各企画を実施する際は企画ごとにメンバーを分けて進めています。
Facebookグループ上では東京外国語大学関係者がそれぞれの情報交換を行い、繋がりを保ちながらオンライン・オフラインでの交流会で新しい繋がりを得るなどという形で関係性を深めています。
「絆」というのはこれらを通して付属的に湧き上がってくるものではないかと考えています。

Q. 全てボランティアとのことでしたが、サイトや動画などの制作はどこか業者さんにお願いしているのでしょうか?(学校法人岩崎学園)

A. サイトの制作は外語会NEXTのメンバーで今のところやっていますが、動画制作などで専門スキルが必要なところはそれを専門としている卒業生にご協力をいただいて作成しています。

Q. 外語会NEXTの活動方針や考え方は、母体の外語会にも通じているものなのでしょうか? それとも、外語会の母体自体のコンセプトとは異なっているのでしょうか?(追手門学院大学)

A. 東京外語会全体に通じているものです。1年くらい前に、東京外語会がより魅力的になっていくための「5年間の中期ビジョン」というものを作成した際、外語会NEXTの活動の重要性も盛り込んだところ、承認いただき、今では外語会全体で私たち外語会NEXTの活動を応援していただいています。

 

おわりに

今回、関谷氏から貴重なお話をお聞きし、若手卒業生組織をつくる秘訣や、若手卒業生組織を発展させていく意義について深く学ぶことができました。

また開催後アンケートでは、参加者の皆さまより非常にご満足いただけたお声が寄せられました。

● 若手同窓生の心をつかむためのヒントをいただけたと思います。

● 実践されてきた経験談を直接うかがえて大変参考になりました。

● 既に活動されている若手卒業生組織の取り組み内容や組織化までの歴史、若手卒業生ならではのニーズを具体的に知ることができ大変面白かった。

● 以前は若手卒業生とシニア世代を上手く融合させることばかりを考えていましたが、先ずは若手卒業生向けの情報発信やイベントを実施していけばよいと思えるようになりました。貴重な機会を提供いただきまして本当にありがとうございました。

● 本日紹介いただいた動画の作成などは、素材の提供程度であれば年配の同窓生や学生でも協力・参加の余地が小さくないように思えた。大学や同窓会の課題としては、やはり大学への帰属意識が高く、同窓会の活動に積極的になってくれるような人材を如何に在学中から見出し、育成できるかが重要だと改めて感じた。

 

お忙しい中、ウェビナーにご参加いただいた皆さま、そしてご登壇いただいた外語会NEXT 関谷氏、本当にありがとうございました!

ウェビナー参加者から多くの質問やコメントをいただいて喜ぶ関谷氏
左は司会を務めた弊社スタッフ

 

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