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オンラインの活用により、コロナ禍でも安全な卒業式・入学式を。東京薬科大学の挑戦

 

新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、東京・八王子市にキャンパスを構える東京薬科大学は、2020年度学位記授与式及び2021年度入学式を、オンラインを活用して開催しました。

同大学にとってはもちろん初めての試みです。オンラインの活用を選択した背景には、どのような思いがあったのでしょうか。開催に至るまでにはどのような課題を乗り越える必要があったのでしょうか。

両式典の内容や企画の舞台裏、笑屋に依頼した理由や今後の展望等について、同大学総務部総務課係長・石崎琢也様にお話を伺いました。

 

学校法人東京薬科大学 総務部総務課 石崎琢也 様
2010年4月に東京薬科大学に入職。教務、人事等の部門を経て、2018年9月より現職に配属となる。

 

完全オンラインか、ハイブリッドか

東京薬科大学は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、2020年度学位記授与式及び2021年度入学式を、オンラインを活用して開催されました。具体的にはどのようなかたちで式典を実施されたのでしょうか。

まず学位記授与式について申し上げますと、感染拡大防止に万全を期すため、2020年度は午前(薬学部・大学院薬学研究科)・午後(生命科学部・大学院生命科学研究科)の2部に分け、大学にて開催しました。

代表者と成績優秀者(午前約40名、午後10名弱)のみに式典会場である大講義室に集まってもらい、式典を実施。それ以外の学生には学科ごとに指定した講義室に集合してもらい、ソーシャルディスタンスを十分に保ちながら、式典の中継映像をそれぞれの講義室のモニターで見てもらった後、学科長等から一人ひとり学位記を授与しました。

 

一方、入学式に関しては、一箇所に多くの人が密集することによって生じるリスクはもとより、移動に伴うリスクをできる限り避けるという発想のもと、新入生は自宅からオンラインで式典に参加する方式を採りました。

ーー学位記授与式はリアルとオンラインを組み合わせたハイブリッド、入学式は完全オンラインで実施されたわけですね。どのような点に着目して異なる方式を採用されたのでしょう。

学内で協議していく中で、「学位記授与式と入学式では、学生たちの思い入れの深さに違いがあるのではないか」という意見がありました。

学位記授与式は4年超もしくは6年超もの歳月を過ごした大学・大学院における最後の式典です。苦楽を共に過ごしてきた学友と一緒に卒業・修了の喜びを感じてほしいという思いがありました。

これに対して入学式では、当日は新入生ガイダンスなどの対面で行うべき行事等がなかったこともあり、少しでも感染リスクを下げ、安全確保をすべく完全オンラインを採用することになりました。

中継動画の再生数は入学者数を上回っており、対面であればなかなか出席できない遠方のご親族の方にもご覧いただけたのだとすると、距離の壁を越えられるというオンラインのメリットが活きたのかなと思います。

 

オンライン開催の舞台裏を追う

ーー続いて、オンライン開催の舞台裏について聞かせてください。コロナ禍という状況の中、どのような経緯でオンライン開催に踏み切ったのでしょう。

当初は例年通り、多摩地区のホールで開催する予定を立てており、会場も予約していました。

ただ、状況が目まぐるしく変化する中で、「学生が密集することなく式典に参加する方法はないか」「保護者にも出席いただけるようにするにはどうしたらよいか」「学外の施設より学内の施設を活用し、分散して実施した方が感染拡大防止策をとりやすいのではないか」といった具合に検討、協議を重ね、結果として今回の方式に辿り着きました。

イベント開催の可否及びその方法に関する明確な基準はありませんし、将来の感染状況は誰にも予測できません。状況がどのように推移しても“これならできる”という方法を模索するとともに、何としてでも実現するための仕組みを必死になって考えました。

ーー初めてのチャレンジということで、不安を感じられたこと、苦労されたことも少なからずあったのではないでしょうか。

そうですね。学位記授与式や入学式は、学生にとっても保護者にとっても、一生に一度のイベントです。

プライバシー等を考慮して、両式典の中継映像はリアルタイムのみの限定配信としたこともあり、失敗やミスは絶対に許されないという緊張感がありました。
やりがいもありましたが、正直不安の方が大きかったですね。

学位記授与式や入学式には主催者の学長のほか、役員や教職員など、実に大勢の方々が関わります。新型コロナウイルスの感染拡大が式典に与える影響に関して、比較的楽観的な姿勢の方もいれば、極めて慎重な見方をされる方もいらっしゃいますので、丁寧に意見を取りまとめていくよう心掛けました。

特に難しいなと思ったのは、学位記授与式における各部署との連携・調整です。

ーーとおっしゃいますと。

例年は1つの会場に集まっていますので、式典から学位記の授与へと何の滞りもなくスムーズに受け渡すことができたのです。

一方、2020年度は、先ほどお話しましたとおり式典と学位記の授与は別の場所で行われ、式典会場からは各講義室の様子を把握し、指揮することができませんでした。
果たしてうまく進んでいるのかどうか。学位記の授与が終了するまで、ずっと不安を感じていたというのが正直なところです。

ーーオンラインでの開催となると、インターネットの活用に伴うさまざまな課題をクリアしなければなりませんね。

中継動画のURLは事前にハガキでお知らせしたのですが、当日はスムーズにアクセスいただけるか、鮮明な映像や音声がリアルタイムで届くか……。初めての経験だけに、どこで、どのようなトラブルが起きる可能性があるのか、なかなか見当がつきませんでした。

結果的には、「中継に使った動画共有サイトの設定の都合で中継を見られない」「急な用事のために中継を見られなくなってしまった。あとで録画を見ることはできないか」といったお問い合わせをいただいたものの、本質的なミスや大きなトラブルはありませんでした。

ーー学内外からの反応についてはいかがでしょうか。また、反省点や課題があったら聞かせてください。

新しいことへの挑戦は風当たりが強いものだと思いますが、否定的なご意見・ご感想は今のところ届いておりません。その意味で、卒業生や新入生、その保護者をはじめ、学長や役員、教職員にも非常に好意的に評価いただけたと思っています。

ただ、コロナ禍のなかで急ピッチの準備を強いられたことや、より慎重な感染症対策をしなければならないという状況もあり、式典のコンテンツについてはコンパクトにせざるを得ない部分もありました。

今後オンラインで開催することがあれば、学生の管弦楽団による生演奏など、今回は諦めた企画についても改めて検討したいですね。

 

他大学の模範となるような式典を創りたい。笑屋へのリクエスト

ーー次は少し話題を変えて、笑屋について聞かせてください。まず、笑屋に依頼することになった理由についてはいかがでしょうか。

大きく分けて2つあります。1つは、ホームカミングデーをはじめとする各種イベントをオンラインで開催した経験・実績があったこと。
もう1つは、コミュニケーションの取りやすさです。

笑屋さんとは、3年ほど前にホームカミングデーのリーフレット作成をお願いしたのをきっかけにお付き合いをさせていただいておりますが、私たちのニーズに合わせて弾力的に対応をしてもらっています。今回も会場の変更や、午前・午後の2部開催など、本学の事情に合わせて実に柔軟に動いていただきました。

ーー映像制作・配信の面で笑屋に求めたことは何ですか。また、今回の取り組みを通して印象に残ったことがあれば聞かせてください。

何といっても式典を滞りなく、円滑に中継してもらいたいということに尽きますね。とにかくトラブルなく、確実に中継していただくことが重要だったんです。

それから、笑屋さんの動画チームには、「他大学さんのモデルになるような式典を創り上げたい」ということをお伝えしました。

印象深いのは、式典の中継動画を配信したことが、YouTubeの大学公式アカウントのチャンネル登録者数の増加につながったことですね。ホームカミングデーや学園祭など、ほかのイベントをオンラインで開催することになったときに、より多くの方々に見ていただくチャンスが広がったといっていいでしょう。

 

大学ならではの重みのある式典を

ーー2021年度の学位記授与式、22年度入学式の展望についてはいかがでしょうか。

いずれも会場は既に押さえていますが、式典の具体的な内容や開催方法については、新型コロナウイルスの感染状況を見ながら判断していく予定です。

仮にコロナ禍が収束せず、一席おきに空けて座らなくてはならない状況が続けば、保護者席が足りなくなってしまうので、来年もオンラインを活用することは十分考えられますね。

ーー最後に、石崎様が理想とする式典像について聞かせてください。

そうですね。本学は2020年に創立140年を迎えた歴史ある大学であるとともに、薬学並びに生命科学という社会的意義の大きい学問分野を対象とする総合大学です。

できるだけ多くの方々にご参加いただけるよう、時代に合った企画を実践に移していく一方で、学位記授与式、入学式という重みのある式典の本質的な部分は守っていきたいと思います。

これからも、学生の皆さんに緊張感を持って臨んでもらえるような式典を創り上げていきたいですね。

 

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